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2002年5月31日 長崎県 JAZZ喫茶 Doug様


 JAZZ喫茶のDougさんは長崎県波佐見町というところにあります。マスターの立石さんは昼間は印章店を経営する傍ら趣味がこうじてJAZZ喫茶を始めたそうです。昨年の春にアナログディスクスタビライザーのSTB-DAIBUTSUが発売になるとすぐに試聴の申し込みがあり、気に入ってお使い頂いていることがお付き合いのきっかけです。その後お客さんを紹介して下さったりでお世話になっております。

 実は九州の中でも長崎だけは不思議と一度も来たことが無く、私にとっては今回が初めてです。ここは佐賀との県境で高級な磁器で有名な有田と隣り合わせに位置しており、西九州道の波佐見有田インターで降ります。山間の町で空気が大変おいしいです。博多から約1時間半、当地に着いたのが夜の8時過ぎ、インターを下りてすぐのコンビニの駐車場から電話をかけ、立石さんに迎えに来ていただきました。

地元のJAZZファンのハートをしっかりと掴んでいる立石さん

 4輪駆動の大きな車から降りてこられ、「やあ〜!貝崎さんよく来てくれました」。と言って、サッと手を出し握手をしてこられました。初対面の時に握手の出来る方は日本人では大変珍しいです。これもミュージシャンを招いたりで、日頃から人との出会いを大切にしておられることを物語っているものです。名刺交換した後、彼の車の後をついて行きほんの1〜2分で到着。自宅と印章店とJAZZ喫茶が一つになっています。

 今日は日曜日で実際にはお店は休みだそうですが、開けてくださり店内に案内されました。先ず最初に目に入ったのがドラムとピアノです。年に何回か東京の方からミュージシャンを呼びライブをやるそうです。

ミュージシャンは手ぶらで来てもすぐセッションが可能

 以前に、「CDプレーヤーにはどんなインシュレーターが良いでしょうか?」という問い合わせを頂いておりましたので、今日はBIGとBIG JAZZを聴いてもらおうと思っております。インシュレーターの音の違いを確認していただく前に、シッカリと今までの音も耳に叩き込んでおきます。

  Dougさんのラインアップ

     スピーカー    アルテック    620モニター
プリアンプ マッキントッシュ C-29
パワーアンプ マッキントッシュ MC-2255
CDプレーヤー ラックス D-500X's
アナログプレーヤー ヤマハ 2000-GTL

 LPでBill Charlapの「Blues in the night」を聴かせていただきます。勿論大仏を乗せてです。次にCDで選んだ曲はKenny Barronの「Wanton Spirit」から3曲目のBeBop。LPに比べるとやはり心なしか寂しい音で、スピーカーから音が離れない。こんなことからインシュレーターに興味をもたれたのでしょう。

 いよいよ、これからという時に立石さんが声をかけられたのか、お客さんが来られました。その方は有田焼の窯元の方でYさんとおっしゃる、やはりJAZZがお好きらしい。聞くところによるとホーンを有田焼きで作ったそうです。そんな話をしながら一緒に聴いて頂く事になり、ラックスのD-500X'sの下に前2点後ろ1点でまずBIGからスタートです。

PB-BIGを前2点後ろ1点で装着

 いきなり立石さんの表情が緩むのが分ります。音にエネルギーが出てきてミュージシャンが俄然やる気になってきたような鳴り方に変身です。Yさんもあまりの音の変わりように本気モードになり、カウンターに腰掛けていたのに、いつのまにかスピーカーの真ん中の席に場所を変え、真剣な眼差しで身を乗り出して聴いておられます。「ここまで変わりますか〜!?・・・」、「完全に化けましたね〜」。

 お二人ともウットリとして音楽に改めて聞き惚れています。ここで真打ちBIG JAZZに交換します。これはもう一段と音楽が軽やかになりスイングする。音楽のテンポがもう一つ速くなった印象を持つぐらいグイグイ迫ってきます。次はCyrus Chesnutの「Revelation」の1曲目「Blues For Nita」。彼特有のスピード感ある演奏により拍車がかかったかのようです。

ストレートアームに替え強化電源も導入している2000-GTL

 久しぶりに聴く620モニターの素晴らしさ、中身は604-8G。無造作にレンガ色したブロックの上に置いてあるだけでこんなにいい音がするのは常識では考えられないものです。これには日々の愛情が込められているから出る音であって、決してお金で出せる音ではありません。

 そこへんの秘密をお尋ねすると、小学生の時に作った490円の鉱石ラジオの感動が原点にあるそうです。それが証拠に、これほどまでに両者のインシュレーターの音の違いを描き出したのはDougさんが初めてでしょう。Dougさんの音を一文字で表現すると、カラダにとって必要な滋養の「滋」というイメージです。

今では見ることの少なくなった2トラ38オープンデッキ

 私にとってみれば「ここをこうしたらもっと、あそこをああしたら更に」と思うことは一杯あるのですが、もし、思いのたけを施したらどんな音が出てくるのか、想像しただけでもワクワクしてきます。特にシンバルの響きに関しては勢いよく、生音そのもののように「シャイ〜ン♪」と心地よくしなります。

LPレコードの数が沢山あるのを見ると嬉しくなってきます

 今このレポートを書くに当たって聞かせていただいたソフトを教えていただくために立石さんに電話をしたところですが、「あれだけいい音を聞かされると、買わなきゃおれませんねぇ!」「BIG JAZZを3個送っていただけませんか?」という言葉を頂戴しました。今回の長崎、佐賀の仕事でもう一回訪問しなければならないので改めて納品にお伺いさせていただくことにしました。


Jazz 喫茶 Doug

859-3701
Address    長崎県東彼杵郡波佐見町折敷瀬郷1767
Tel    0956-85-6639
E-mail    dougjazz@nifty.com

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